カカオニブから出来る原材料

Posted 2021.10.15

カカオ豆から作られるもの

皆様が親しんでいるチョコレートやココアに使用されるカカオマスやカカオバター、カカオパウダーなどは全てカカオ豆から様々な加工を施されて作られていきます。

本項ではカカオ豆から作られるカカオ加工品の説明をさせて頂きます。

 

【カカオ豆】

カカオ豆はカカオポッドと呼ばれる楕円形の実のなかに詰まっています。カカオポッドを割ると白っぽいパルプと呼ばれる果肉があり、この果肉の中にカカオ豆があります。

カカオ豆を収穫した後に、パルプごと取り出し、カカオ豆を生の状態で自然発酵します。この発酵工程をふむことでカカオ特有の香りと風味が醸成されます。

よってカカオの加工品は実は日本人にもなじみ深い発酵食品です。

発酵をさせて後に乾燥し、ハスクと呼ばれる外皮をはがしたカカオ豆の中身がカカオニブとなります。

 

【カカオニブ】

カカオニブはカカオ豆の外皮と芽の部分を取り除いた部分となります。

カカオニブといえば細かくチップ状になっているものが多いですが、この胚乳部分丸ごとがカカオニブです。

カカオニブになった時点でカカオ特有の芳醇な香りと風味があります。香りをかいでみるとチョコレートそのものの香りです。

食感はナッツのようなポリポリと食感が楽しめ、この食感をアクセントにスムージーやグラノーラなどのトッピング用途として使われます。

もちろんカカオ好きな方はカカオニブ単体をポリポリを食べるのもおススメです。

【カカオマス(カカオペースト】

カカオニブを細かく機械で粉砕するとドロっとしたペースト状になります。この状態になったものをカカオマスといい、チョコレートの原材料になります。

カカオマスには約50%の脂肪分が含まれています。

【カカオバター】


カカオマスはフィルター工程を経て、圧搾機でプレスして練り、カカオバターとカカオケーキを作ります。800kgのカカオマスからは平均377kgのカカオバターと423kgのカカオケーキが出来ます。

カカオバターは、豆に含まれる脂肪分を遠心分離し、テンパリングや結晶化させ、成型して包装したものです。工業用チョコレートの後工程で液体のまま使用したり、天然または脱臭されたカカオバターとして固体のまま最終消費者に届けることができるため、中間製品でもあり最終製品でもあります。ココアバターは、チョコレートの総重量の約25%を占めています。因みにカカオバターは食用だけではなく、タバコ、石鹸、化粧品、伝統的な薬、防腐剤、利尿剤などにも使用されています。

【カカオパウダー】


カカオマスからカカオバターを取り除いた残りを固めるとカカオケーキとなります。

このカカオケーキを細かく粉砕し粉末状にしたものがカカオパウダーです。

こちらもチョコレートの材料となります。ピュアココア・純ココアとも呼ばれます。市販の甘いココアは調整ココアと呼ばれ砂糖・乳製品などが含まれています。

まとめ

カカオ豆は様々な工程で加工されていき、加工されたカカオマスなどがチョコレートの原材料になり、ようやく私たちが美味しく食べることが出来ます。

カカオマス・カカオバター・カカオパウダーは上記工程で脂肪分などが取り除かれてしまいますが、カカオニブであればカカオ豆の栄養成分を余すことなく楽しむことが出来ます。

カカオニブの栄養価だけではなく、カカオの本来の風味と香りを楽しむにもカカオニブがオススメです!

To be continued